乗り降り記録ブログ[駅ログ]

全国の鉄道駅の乗り降り記録を綴ります

 石見川本&木路原(2018.03.22)

初乗車にして乗り納めとなった三江線。往路は三次10:02発に乗り、終点の石見川本まで2時間余りの立席の旅となりました。芸備線乗車中からの小雨は、三江線沿線でも続き、左右の車窓いずれも曇りがち。撮影するには不向きな状況でしたが、逆に集中して、駅、江の川の流れ、川に架かる橋などを眺めることができました。片手には、「ゆっくり三江線三十五次みどころマップ」という見開きの地図。立っているのがやっとな感じながら、マップ上のチェックポイントはしっかり押さえつつ、往路の乗り納めを堪能したのでした。

前日までの大雨のためか、江の川の水位は高く、しかも濁流。列車は川沿いに来ると速度を落とすため、さながら川景色を楽しむための観光列車のような態になりますが、濁流とあってはまた違った趣に。徐行区間では、川の流れの方が速いと思えるほどで、速達性という点で、三江線が芳しくなかったことを実感しながら、列車に揺られるのでした。

1時間弱で口羽に到着。ここまで約30kmなので、いかにゆっくりかがわかります。一転して、口羽〜浜原のいわゆる「新線」区間に入ると、トンネルが増え、川から離れることもあり、時に時速80kmを超す高速運転に。新線は30km以上ありますが、こちらは40分弱。いい意味で、メリハリの利いた乗り心地を楽しむことができる路線だったと言えます。

途中駅で降車が多かったのは、潮、浜原といったところ。基本的に乗降に時間がかからない状況でしたが、石見川本には12:18着のところ、数分遅れての到着となりました。

下の写真は、石見川本行き3両編成のうち、最後尾と先頭を撮ったものです。降車が落ち着くまで待機しつつ、人出が減ったところで、ホームの見物がてらじっくり撮影しました。改札を出たのは、列車到着から10分後。その後は、駅舎内を見学、撮影しつつ、窓口では入場券、出入口の物販コーナーでは「川本のおてもと」駅名標デザインの袋に入った割り箸セット)をそれぞれ買ったりで、気付けば12:45になっていました。





↑ 3両編成先頭車(ホームで長居していたら、いつしか行先が「江津」に)


石見川本から先、江津まで完乗するならば13:45発に乗ることになりますが、江津からの復路が15:15発となり、広島に戻るのがかなり遅くなります。ダイヤ改正前であれば、その行程が定石だったと思いますが、3/17の改正で、江津まで往復する必要はなくなりました。午後、浜原〜口羽を分断していた時間帯がなくなったのです。

分断をなくす=石見川本〜三次を直通する列車が設定された、という話です。そのありがたい列車は、石見川本13:55発→三次16:15着*1三江線完乗は見送ることになりましたが、その分、復路の眺めも明るいうちに楽しめます。加えて、石見川本での時間も十分確保できるため、駅周辺の散策ではなく、その延長でさらに歩き、三次方面に一つ先の木路原駅まで行くことにしました。営業キロでは2km。道はほぼ線路沿い、かつ平坦なので、楽なものです。道中、江の川を間近に見ることができたという点でも、この徒歩移動は有意義でした。


↑ 江の川(左は川本東大橋)

木路原天満宮のムクノキが見えたら、駅は近くです。その大木を拝み、ホームに通じる階段を上がり、木路原駅に着きました。着いたのは14:40過ぎで、先客はゼロ。ホームには小さな待合所があり、そこで待っていると、向かい側の山林から、せせらぎの音や野鳥の声が聴こえます。静寂と自然の音を楽しむ小駅…佳い駅でした。


↑ 木路原駅での本数は上下各5本(三江線区間を走る列車は各4本)



三次行きの列車は、当駅14:00発。「きろはら」という駅名に惹かれて訪れたという男性が来ましたが、撮影がテーマだったのでここでの乗客は結局一人でした。往路同様、車内は満員でしたが、ドア付近に立ち位置を維持できたため、撮るべきものはしっかり撮影。天気の方も徐々に回復し、上々の乗り納め、撮り納めができました。

沿線各所で見かけた横断幕同様、想いは正に「ありがとうJR三江線」。はるばる来た甲斐、大いにあったと思います。

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*1:改正前は、石見川本14:00発→浜原14:41着、口羽15:17発→三次16:15着…列車がつながっていなかったのです。