乗り降り記録ブログ[駅ログ]

全国の鉄道駅の乗り降り記録を綴ります

#4031 谷山(2024.11.12)

鹿児島駅前を起点にした際に行きやすいのは終点の谷山。路線で言えば第一期線と谷山線、系統なら1系統・・・9.4kmをとにかく通しで乗ることにしました。

高見馬場の交差点を左に曲がり、そのまま南下すると二つ目の未乗区間に入ります。併用軌道だったり、車道の間を走ったり、正しく路面電車の態だったところ、涙橋を過ぎてしばらくすると専用軌道に。事前に地図は見ていたものの、そこまでの認識はなかったのでいい意味で想定外でした。信号待ちがない分、スピーディーな感じで快走。脇田~上塩屋は概ね定刻通りでしたが、谷山には数分遅れで14:23頃の着でした。

谷山電停(駅舎内部)。屋根の構造は注目ポイントだと思います。
左:先発の鹿児島駅前行き(谷山14:27発)、右:鹿児島駅前から乗車した2121号車

当電停の発車時刻も鹿児島駅前と同じで明記なし。あとで調べた時刻表では、1系統の鹿児島駅前行きは14:27発だったので、実質的な滞在時間は4分ほどでした。時刻がわかっていれば動きようもありましたが、いつ出るか不明な中では電停周りの見物も限られます。駅舎の内部と外観、駅舎前に設置された「日本最南端の電停」を記した標柱と、撮るべきものは一応押さえた形で1000形1012号「ユートラム」(1012A+1012B)に乗り込み待機。程なく発車しました。

駅舎外観。十字の入った丸窓も目を惹きます。正面に設置されているのが「日本最南端の電停」標柱。1912.12.1の武之橋~谷山の開業からの「電車運行100周年記念事業」の一環で、2012.7.1に設けられたもの。
鹿児島駅前行き「ユートラム」

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4030 鹿児島駅前(2024.11.12)

クルーズ船での国内寄港地4か所目は鹿児島。11/12の日中は、鹿児島市内(市街地)で専ら過ごすことにしました。

照国神社付近で無料循環バスを降り、神社を参拝したり、県立博物館を見学したり、センテラス天文館の展望フロアから眺めを楽しむなどしていたら早いもので13時過ぎに。午後は時間の許す限り市電に乗ることにしていたので、センテラス1階の観光案内所で市電・市バスなどの共通1日乗車券を買い、最寄りの天文館通からまずは鹿児島駅前をめざしました。

鹿児島市電に初めて乗ったのは1990年11月のこと。以来、鹿児島中央駅に来ることはあっても市電とはご縁なく、乗るのは実に34年ぶりとなりました。前回の乗車区間は、西鹿児島駅前(当時)~高見馬場、天文館通~桜島桟橋通だったため、その多くが未乗のまま。せっかく鹿児島に来たので、市電の完乗に臨んだのでした。

桜島桟橋通~鹿児島駅前は営業キロでも0.2kmほど。34年前は桜島桟橋通から当の桟橋をめざし、その後は鹿児島駅まで歩いて日豊本線で移動したため、その0.2kmが浮いた形に・・・その1区間から始めてあとはひたすら行ったり来たりというプランです。

日中の市電は時刻表があってないような感じなので、正確な発着時刻が書けないのが悩ましいところ。天文館通13:25発→鹿児島駅前13:33着に乗ったことになっていますが、実際は3分程度のプラスで、鹿児島駅前での折り返しの発車時刻も何とも言えない状況でした。次に乗る谷山行きが何分発なのかわからない中では電停周りの見物、撮影も十分にできず。三つの番線に車両が揃ったところで切り上げ、次の未乗区間をめざしました。

2121号車で鹿児島駅前に到着。折り返し、騎射場経由の谷山行き(鹿児島駅前13:44発)に。
手前は「白くま黒豚電車『でんでん』」。扉が開いていたので少しばかり車内を見物させてもらいました。
2121号車と1015号車。製造年は左が1991年、右が2004年。外観デザイン上、年数に差がありそうに見えますが13年の違いでした。

この時の発車時刻は13:44頃。あとで時刻を調べたら、一応定刻だったことがわかりました。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4029 内灘(2024.11.9)

浅野川線で最後に残った粟ヶ崎~内灘は、「内灘駅到着車内メロディー」を聴きながらの乗車となりました。駅間距離は短めなのに、松任谷由実の「acacia」が粟ヶ崎駅発車後しばらくしてから流れ出し、イントロから75秒ほどのところ*1で到着→開扉。時刻表通りであればもう少し長く聴けるものと思っていたので、意表を衝く感じではありました。

内灘駅ホーム。駅構内に留置線は複数ありますが、ホームは1面1線。右隣は検車区の車庫線。

かくして終点の内灘には14:46頃に着き、浅野川線はこれにてクリア。駅周辺でのんびり過ごしたいところでしたが、クルーズ船の時間の都合もあって、15:00発で北鉄金沢に戻ることにしました。滞在時間は10分余り。ホームや駅舎内外の見物、撮影に専念していたら、あっという間でした。

北鉄金沢行き普通列車内灘15:00発)
内灘駅時刻表。日中と夜間は00発、30発のパターンダイヤ。
内灘駅出札口、券売機など。北鉄金沢までは片道400円。500円の「土日祝限定1日フリーエコきっぷ」がいかにリーズナブルかがわかります。
内灘駅外観。西日が眩しく、撮るのに難儀しました。
内灘駅駅名標など
車内から見た浅野川線終端部

内灘駅構内でのイベント(「あさでんまつり」など)があれば、当地は改めて観光したいところ。その際は駅前の観光案内所でレンタサイクルを借り、内灘海岸、河北潟内灘町総合公園などに足を運ぼうと思います。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

*1:歌詞では「たったひとつの道しるべ♪」まで。運転状況によって長さが変わる可能性はあると思います。

#4027+4028 粟ヶ崎&蚊爪(2024.11.9)

上諸江から北に進み、三ツ屋を過ぎればいよいよ浅野川線完乗が見えてきます。終点の内灘まで行けばクリアとなりますが、一気に行ってしまうのは面白味がないし、車窓をより長く楽しむという点でも行って戻ってを一つ挟むのがいいだろうと考えた次第。内灘の手前、粟ヶ崎まで行ったら隣の蚊爪に戻り、そこから改めて北西へという行程にしました。時刻は、粟ヶ崎が14:14着-31発、蚊爪が14:33着-42発。両駅とも程よい感じです。

内灘行き普通列車(粟ヶ崎14:14発)

地図を見ていてわかっていたのは、粟ヶ崎駅が大野川の畔にあるという点。加えて、川の一部は金沢市内灘町の境界になっているため、粟ヶ崎で下車すれば初めて内灘町に降り立つことにもなります。当駅での15分余りは、川の景観を眺めつつ、町の雰囲気を少なからず体感する時間としました。

粟ヶ崎駅ホームから見た大野川
粟ヶ崎駅外観
河畔から大野川橋梁(左)と機具橋(右)を撮影。橋梁は相当年数が経っているため、列車は徐行気味に通過。
機具橋から大野川橋梁を撮影。絵になる橋だと思います。
北鉄金沢行き普通列車(粟ヶ崎14:31発)

浅野川線の橋梁と並行して道路橋(機具橋)が架かっているため、時間をずらせば列車が川を渡るシーンを撮ることもできましたが、それは見送り。代わりに列車からの川の眺望は最終的に2往復分(計4回)堪能・・・景色の良さは沿線屈指だと思います。

次に降りた蚊爪は、お目当てとなるものは特になかったものの、駅名の表記はしっかり押さえておきたいというのがありました。割出駅と同じく看板の類がないのが惜しまれますが、駅名標が撮れれば御の字というもの。駅名で使われる「蚊」と「爪」、どちらも全国の鉄道駅での使用例はここだけなので、その希少性の高さがポイントと言えます。

蚊爪駅駅名標
蚊爪駅外観。割出、上諸江、粟ヶ崎と同様、当駅もホームは西側に配置。
内灘行き普通列車(蚊爪14:42発)

一定の成果を得たところで、路線の完乗へ。粟ヶ崎を14:44に発った後の一区間(約2分間)を以って、晴れて達成となりました。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4025+4026 割出&上諸江(2024.11.9)

船旅の寄港地は、函館、秋田と来て、11/9は金沢。市街地の主だったスポットは過去に訪ねているので、午後はいつもの乗り降りに臨むことにしました。

石川県内で完乗を果たしていないのは、北陸鉄道浅野川線石川線。ともに一部区間が未乗だった訳ですが、出港時間が決まっている手前、一気にクリアするには時間が足りません。今回はよりハードルが低い浅野川線へ。北鉄金沢駅浅野川線の「土日祝限定1日フリーエコきっぷ」(500円)を買い、13:30発の列車にまず乗りました。

浅野川線北鉄金沢~三ツ屋が乗車済み。その先を早々にめざしてから戻って来る行程でもよかったのですが、時間的に余裕はあったので、何駅かで行きつ戻りつをしながら未乗区間を減らしていくプランにしました。少しでも多くの駅を訪ねようという目論見です。

最初に下車したのは割出。当駅では13:35着-40発と至って短時間でした。全国の鉄道駅を五十音順で並べた際に最後になるのがここ「わりだし」なので、それとわかる駅名看板などを探すもあいにく見当たらず。駅名標を一応撮るなどしましたが、アピール度の高い掲示物があってもいいように思いました。

割出駅ホーム。1面1線です。
内灘行き普通列車(割出13:35発)・・・かつての銀座線車両でした
普通旅客運賃表など。「『全国駅名辞典』で一番最後に登場する駅」とのPRはここに出ている限り。
割出駅外観
割出駅発車時刻案内。平日、土休日ともに内灘駅北鉄金沢駅の日中の発車時刻は9:30発~17:00発で30分毎。パターンダイヤになっていて、わかりやすいのがポイントです。
北鉄金沢行き普通列車(割出13:40発)・・・こちらは日比谷線車両でした

次は二つ戻って上諸江へ。13:43着-14:03発とゆとりがあったので、路線名にある浅野川に沿って北上し、隣の磯部から内灘行きに乗る手もありましたが、安全策をとって見送りました。道はわかっても距離感がいま一つつかめなかったのが実際。あとで調べたら約750mでした。今回は沖橋から浅野川を眺めるにとどめ、ホームでゆっくり過ごしてから次の駅に向かいました。

北鉄金沢行き普通列車(上諸江13:43発)
上諸江駅外観。割出駅と同じくホームは西側に配置。
内灘行き普通列車(上諸江14:03着)

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4024 魚市場通(2024.11.7)

谷地頭を14:41に出て、次は金森赤レンガ倉庫へ。最寄りは十字街ですが、クルーズ船の港と観光スポットなどを巡回する無料バスの停留所がはこだて明治館の前だったこともあって、もう一つ先の魚市場通*1で下車しました。着いたのは14:52。まだまだ時間はありました。

湯の川行き電車(魚市場通14:52発)
魚市場通電停(湯の川方面)外観
魚市場通電停(十字街方面)

とりあえず開港通りを歩いて、その停留所を確認。金森オルゴール堂、七財橋、金森洋物館などを巡り、停留所には15時半に戻りました。この日の函館は寒く、15時台の気温は6℃を切り、北からの強めの風が吹く状況下。余力があれば、十字街から末広町まで乗って、八幡坂や基坂を訪ねることも考えていましたが、断念せざるを得ませんでした。

函館市電は、1990年8月に函館駅前~五稜郭公園前~十字街と乗ったのが最初。次が2014年4月で、この時は湯の川温泉駒場車庫前、競馬場前~昭和橋、末広町函館どつく前などに乗り、その時点で競馬場前~駒場車庫前、湯の川温泉~湯の川、十字街~谷地頭、そして十字街~末広町が未乗でした。11/7は、それらをクリアすべく臨んだものの、あと一歩及ばず。持ち越しとなった十字街~末広町(0.6km)は、函館本線の未乗区間(藤城支線&砂原支線)と合わせる形でいずれと思います。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

*1:当電停から明治館までは400m余り。十字街だと約300mでした。

#4023 谷地頭(2024.11.7)

駒場車庫前で谷地頭行き(11:47発)に乗り換え、終点まで。距離は8.2km、所要時間は40分余り・・・谷地頭には12時半に着きました。

函館市電の宝来・谷地頭線(十字街~谷地頭)は過去にご縁なく、この日が初めての乗車。途中、カーブありアップダウンありで、短距離ながら見るべきポイントの多い区間でした。谷地頭は坂を下った先にある電停。立地からして絵になる上、周辺も長閑な雰囲気で旅情を感じる停留場でした。

柳町を出て坂を下ると谷地頭
湯の川行き電車(谷地頭12:33発)
東側から見た谷地頭電停。後方は函館山
谷地頭電停外観

谷地頭では、公衆浴場にあたる谷地頭温泉でゆったり過ごした後、函館八幡宮を参拝。2時間ほど滞在し、14:41発の湯の川行きで十字街方面に向かいました。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4022 湯の川(2024.11.7)

9月、10月は泊まりがけの旅はせず、出かけるとしたら近場や近郊レベル。11月に長旅の計画があったためで、未乗区間や未乗降駅の関係もそれまでお預け状態でした。

今回の旅は鉄道メインではなく船舶。寄港した先で自由観光ができればそのついでに鉄道といった具合なので、それほど駅数が増える訳ではありません。時間が許せば可能な限りというスタンスで乗り降りに臨みました。

11/7の観光地は函館。新函館北斗から北海道新幹線というのはあっても、市内の方は2014年4月以来10年半ぶりです。函館市電もその時以来で、当時叶わなかった全線完乗に向けた布石を打つことにしました。

残っていた一つが湯の川温泉~湯の川。港から函館駅付近までバスで移動後、駅構内の観光案内所で1日乗車券を買ったら早々に函館駅前電停へ・・・10:32発の湯の川行きで躊躇なく終点に向かいました。

市電の混雑が懸案事項でしたが、実際はそれほどでもなく、五稜郭公園前を過ぎると空席が目立つ状況に。湯の川温泉を出た時点ではガランとしたもので、湯の川までの一区間は悠々と過ごすことができました。

湯の川温泉を出ると次は終点の湯の川

11:07に湯の川に着いたところで片方の未乗区間はクリア。温泉地なので日帰りで入浴できる施設に行く手もありましたが、ここでは湯倉神社の参拝にとどめ、特に時間は決めずに次の目的地に向かうことにしました。出たとこ勝負で湯の川に戻ると、次は11:34発。函館どつく前行きだったので、これに一旦乗車し、駒場車庫前で乗るべき一本に乗り換える段取りにしました。

湯の川到着後は谷地頭行き(11:10発)に
湯の川電停外観

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4021 金指(2024.8.25)

「列車に乗って、洗って、回って!天竜浜名湖鉄道車両基地に潜入!」ツアー解散後、売店「てんはまや」でちょっとした買い物をし、特典の犬釘を受け取り、その時点で12:40過ぎ。次は天浜線の未乗区間をクリアすべく、新所原行きの列車に乗る訳ですが、なお余裕のある感じでした。

天竜二俣12:48発は、TH2107「花のリレー・プロジェクト号」。登録有形文化財天竜川橋梁を渡り、西鹿島12:53着を以って晴れて天竜浜名湖鉄道は完乗と相成りました。

乗り降り旅メインであればここから遠州鉄道に乗り換えて、未乗降駅の探訪に出るところですが、前日とはまた別の旧知の方と会う予定があったので、待ち合わせの駅まで乗車。それが金指でした。

掛川行き列車(金指13:15発)。TH2109「『ゆるキャン△』SEASON3」ラッピング車両でした。

金指には13:14着。下車するのは今回が初めてです。当駅は1面2線で、そのホームが「金指駅上屋及びプラットホーム」の名称で国の登録有形文化財。到着時、行き違いの掛川行きが待機していて、これがTH2109「『ゆるキャン△』SEASON3」ラッピング車両だったので、ホームの見物方々改めて撮影・・・待ち人はすでに駅舎内にいて、ひとまずコンタクトできたことから、少々待ってもらった上でのホーム滞在でした。

金指駅ホーム西側。駅舎は構内踏切を渡った北側にあります。踏切部の奥に見える黒い円柱が高架貯水槽。
「金指駅上屋及びプラットホーム」。登録有形文化財のプレートもホームに設置。右の車両「花のリレー・プロジェクト号」は新所原行き。すぐの発車ではなく、13:22発でした。
金指駅駅舎

金指駅にはホームの他に登録有形文化財がもう一つ。構内からも見えますが、駅の外に出ると否応なく目に入ります。「金指駅高架貯水槽」です。貯水槽や駅舎を撮ったら、駅併設のピザ店「piazza」で会食。ランチを終えて店を出たのは14:40頃だったので、駅と駅店舗で過ごした時間はかなり長めとなりました。

高架貯水槽。なかなかの存在感です。鉄筋コンクリート造で、設置されたのは1938年頃(推定)だとか。
金指駅外観。「piazza」は三角屋根の白い建物の1階。

この後はクルマで移動し、浜松市地域遺産センター、竜ヶ岩洞などへ。金指街道を経由して浜松駅まで送ってもらったので、この日の新たな駅の乗降は金指がラストとなり、浜松からは18きっぷで帰途につきました。今回の8/24~25が8月唯一の長旅。9月、10月の鉄道旅行は、今のところ未定です。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#4020 天竜二俣(2024.8.25)

貸切列車は天竜二俣まで。着いたのは11:06頃で、乗ってきた車両を見送ったら一旦駅の外に出るなどの自由時間があり、その後に各種体験・見学といった流れでした。11:20頃、貸切列車降車時と同じ3番線へ。5分ほど待っていると天竜二俣止まりの列車掛川10:33発)が姿を見せました。貸切列車を追う形で走ってきたので、車両は掛川駅で待機していたTH2102「キハ20色塗装」。通常であれば天竜二俣に着いた後に車庫線でひと休みするところ、その回送運転を応用して体験乗車に充てるということのようでした。よく考えたものだと思います。

天竜二俣駅下りホーム(東側)から見た車両基地。扇形車庫、転車台、運転区事務室などがあります。当駅にある国の登録有形文化財は実に10件。正しく「文化財の駅」です。
下りホームから見た上りホームと駅舎。文化財としての登録は「天竜二俣駅上り上屋及びプラットホーム」「天竜二俣駅本屋」で2件分。下りホームも「天竜二俣駅下り上屋及びプラットホーム」が登録有形文化財です。
貸切列車の運転を終え、車両基地に向かうTH2108(11:10頃)
右奥が下りホーム、中央が上りホーム。駅舎側にはSL風「ミニトロッコ」もあり、自力で走行できます。
文化財の「駅本屋」壁面にはイベント等の掲示物がいろいろ。推しはやはり「ゆるキャン△×静岡県」のようで。
天竜二俣駅外観
腕木式信号機も当駅の見どころの一つ
駅名標の表記は期間限定で「第3村」。コラボ企画「エヴァンゲリオン×遠州鉄道・天竜浜名湖鉄道」の一環です。
TH2102「キハ20色塗装」車両。これに乗って、入換線や転車台へ。

一般客を降ろした後にツアー客が乗り込む段取りで、それほど待つことなく発車。構内入換線の行き来、洗車機の通過、乗ったままの転車台転回と、気動車1両だからこそできるワンパッケージかつ円滑な構成で、感心しつつ楽しみつつといった感じでした。

入換線の行き来を経て、いよいよ洗車機と転車台へ。右の一団は「転車台&鉄道歴史館見学ツアー」(10:50~の回)の一般参加者だそうで。
転車台乗車体験中の様子(駅方面を撮った一枚)。洗車後につき、ところどころ歪んだ写りに。

体験乗車は11:40頃に終了。解散予定時刻は12:30とのことだったので、それまでの間が転車台の実演、扇形車庫内の見学・撮影、車庫併設の鉄道歴史館の入館、運転区にある事務棟・浴場・高架貯水槽などの見学といった時間になります。多少駆け足なところもありましたが、解説を含め充実した50分だったと思います。

「機関車転車台」。こちらも登録有形文化財。1940年製で今なお現役。
体験乗車で乗ったTH2102を載せての実演。両運転台の車両なので、転車台を使って向きを変える必要は本来はなし。車庫入れ時の切換用で使っているのだとか。
転車台付近の腕木式信号機と「ロンギヌスの槍」。槍が設置されたのは2023年の8/10だったので一年が経過。終了日は未定とのこと。
登録有形文化財の「機関車扇形車庫」内部。地産の木材を主に使った車庫で、一部に鉄板を使用。転車台同様1940年製で、今もしっかり機能しています。
鉄道歴史館でのパネル展示の一つ「天竜浜名湖鉄道の歩み」。前身の国鉄二俣線の歴史は1935年~ですが、三セクになった天竜浜名湖鉄道の歴史は1987年~。浅いとは言っても37年・・・いろいろあったことが一目でわかります。
鉄道歴史館の一隅には「ゆるキャン△」メインキャラクター(志摩リン、各務原なでしこ)のスタンディパネルも。SEASON3(左)とSEASON2(右)でのデザインの違いがわかります。
天浜線ラッピング車両」(2024年7月現在)。12両もあったとは!
「運転区浴場」。かつてSLが走っていた時代は、機関士らがここで煤などを落としていたというから現実味があります。今はヘッドマークの展示コーナーとして活用中。運転区では浴場の他に、高架貯水槽、揚水機室、事務室、休憩所が文化財として登録されています。

駅までは登録有形文化財の見学をしながらの徒歩移動。駅舎を出たところで解散となりました。その後は、ツアー参加者向けの「天浜線グッズ&鉄道部品即売会」で品定めするもよし、駅舎内の「てんはまや」で買い物するもよし。参加特典の一つ「犬釘」の現物は、即売会の脇で番号札ストラップを返却するのと引き換えということで、重い物は最後の最後に・・・この辺の要領はおそらくJR東海ツアーズ流のオペレーションでしょう。ガイドツアーの実績豊富な天竜浜名湖鉄道、ツアーの仕切りや運営に長けたJR東海ツアーズ。両社の良さや強みを巧みに活かしたコラボ企画で、2024夏のいい思い出になりました。

天竜二俣駅ホーム。左が掛川行き「ぶんぶん号」(12:46発)、右が新所原行き「花のリレー・プロジェクト号」(12:48発)。

これで天浜線の未乗区間のうち、掛川市役所前天竜二俣はクリア。残るは天竜二俣西鹿島(2.3km)です。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム