乗り降り記録ブログ[駅ログ]

全国の鉄道駅の乗り降り記録を綴ります

#3893+3894 宇美&長者原(2023.11.6)

香椎線西戸崎発、宇美発ともに香椎行きが基本。ただし、朝早めの時間では西戸崎→宇美が3本*1、宇美→西戸崎が5本あるので、それらに照準を合わせれば全区間を一本で乗り通すことは可能です。ともあれ日中時間帯以降は、いずれの向きも香椎での乗り換えが必須。この日は西戸崎を先にしたので、次は宇美をめざすことになりますが、香椎では11:29着-50発と待ち時間長めでした。

まだ雨模様で寒々としていたので、駅の外には出ず、当駅始発の宇美行きが早々に待機していたのをこれ幸いと車内で過ごすことに。ここまでの行程のメモなどをとっていたら、いつしか発車時刻になっていました。

朝から鹿児島本線系統が何となく乱れていた影響で、この時もその乗換客待ち等で実際は11:52発。これで宇美到着後にバスでの移動*2を組み込んでいたりすると、その遅れが行程を危うくすることも有り得る訳ですが、1日乗車券がある手前それはなし・・・単に折り返すだけなので、多少の遅れはどうということはありませんでした。

初めて見る香椎~宇美の景色を楽しみつつ、漫然とDENCHAに揺られること30分余り。12:22着のところ3分遅れとなったため、駅の滞在時間が減ってしまったのが惜しまれますが、とりあえず香椎線はこれで完乗です。

宇美駅ホーム。西戸崎駅同様1面1線。
宇美駅発の列車は1日44本。6:20、6:39、7:22、7:49、8:16の5本が西戸崎行きで、他の39本は香椎行き。

外に出ると、傘がないと厳しい感じの雨。駅周りをざっと見渡しつつ、駅舎に関しては入念に撮影し、折り返しの香椎行き(12:35発)に乗り込みました。かつて勝田線が現役だった頃は、その接続駅だったのが当駅。今は香椎線単独の駅のため、同線は両端の駅がいずれも他の路線(他社線含む)との乗り換えができないという希少な例になりました。JR線に限ればこれは全国唯一。香椎線は決してローカル線区ではないながら、完乗までに歳月を要したのはこうした点も一因であると言えるでしょう。

宇美駅外観。駅舎の造りが社殿風なのは、宇美八幡宮へのアクセス駅(当駅から西に600mほど)ゆえなのだそうで。
香椎行き普通列車(宇美12:35発)

香椎行きで終点まで乗れば、香椎を起点に全区間をきっちり往復する形になりますが、福北ゆたか線に乗り換えることで博多にショートカットできるとあれば、それを使わない手はありません。乗換駅の長者原では、時刻表通りであれば12:50着-13:05発の程よい過ごし方ができる上、粕屋町にも初めて足を踏み入れることが可能。せっかくなので下車したところ、福北ゆたか線ホームにつながる階段部から、博多行きの列車が発車する様子が目に入りました。すぐに接続する列車はなかった筈なので、何事かと思っていたら12:48発が3分遅れていたとの話。急げば間に合った訳ですが、あと10分も待てば次が来るので、それまで駅周辺を散策することにしました。

香椎行き普通列車長者原12:51発)。香椎線は高架ホーム1面1線。下に見えるのは福北ゆたか線の線路。ホームは1面2線。

福北ゆたか線ホームに通じるルートとは別に、橋上の改札口に出る通路があったのでそこを進み外へ。構内には南北自由通路が設けられており、改札を出て右の南口、続いて北口という順番で見て廻りました。南口に空間的なゆとりはあまりなく、北口も少し外れた場所にロータリー風の広場がある程度。四方向に行ける駅にしてはこじんまりした印象で、町役場の最寄駅という意味でも何らかのテコ入れが必要と見受けました。

長者原駅外観(北口)

1日乗車券は自動改札を通せないので、窓口を経由。駅員さんに博多行きの状況を尋ねると、3~4分遅れているとのことでした。これ以上遅れが拡がると、博多で乗り換える予定の列車に間に合わなくなる可能性が... そうとわかっていれば先の12:48発に乗ったものをと思ったところで致し方ありません。本来なら同時刻に発車する直方行きは定刻通り。待望の博多行きはそれに遅れること4分・・・13:09頃の発車でした。これで博多到着まで気が抜けない展開に。仮に宇美~福岡空港をバスで移動し、渋滞等で遅れることがなければ、博多から乗る列車*3に少なからず余裕を以って乗れたことでしょう。

長者原駅名標(直方行き快速到着時に撮影)。営業キロは西隣の原町が0.7km、東隣の門松は2.0km。
13:09、博多行き快速列車がようやく到着

あとで調べてみたところ、小倉から特急で香椎まで行ってから、~宇美~香椎~和白西鉄新宮~西鉄香椎、香椎~西戸崎~香椎~博多というパターンでも、博多から乗り換える列車には十分間に合うことがわかりました。赤間福工大前長者原が乗降記録から外れますが、西鉄和白が加わり、コミュニティバスであわてることがなかったのがこの行程。選択肢は複数持っておいた方がいいことを改めて認識した次第です。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

*1:西戸崎→博多も1本あります。逆方向(博多→西戸崎)はありません。

*2:宇美駅から少し歩いた先の上宇美から福岡空港にアクセスできる西鉄バスがあり、当初はその便を活用したプランも考えていました。12:32上宇美始発の博多バスターミナル行き。乗換時間は10分でした。

*3:福岡空港13:21発。バスは同駅近くの福岡空港国内線ターミナル南に13:01着ということだったので、空港を見物しつつ乗り換えができたと思われます。

#3891+3892 西戸崎&雁ノ巣(2023.11.6)

西鉄貝塚線の次は再びJR。西鉄千早から千早という乗り換えも可能でしたが、より確実に香椎線に乗るため、西鉄香椎から香椎まで歩くことにしました。乗ったのは、香椎10:39発の西戸崎行き。これで終点まで乗ることで、香椎線の第一部はクリアとなります。

香椎線は2004年10月に香椎~和白(→駅ログで乗ったのが最初。今回でようやく二度目です。終点まで行くと列車で折り返すか、バスで別ルートを往くかとなるのが香椎線西戸崎西鉄バスが通っていて、11:10発(天神方面行き)に間に合うタイミングでしたが、1日乗車券があったのでこの時は折り返しパターンにしました。時刻表では10:58着-11:09発。実際は5分遅れだったので、駅での滞在時間は5分程度でした。

BEC819系「DENCHA」@西戸崎駅。ホームは1面1線です。
西戸崎駅名標香椎線の各駅キャラクターがデザインされているのがポイント。西戸崎は「とざきん」です。
西戸崎駅外観。駅舎は水戸岡デザイン。

この日はあいにくの雨模様。香椎では辛うじて降られずに済みましたが、西戸崎では傘が必要な降り方につき、撮影もしづらいものがありました。可能な範囲で撮るだけ撮って、乗ってきた列車に乗車。博多湾玄界灘が望める区間は意外と限られていることが往路でわかったので、復路はそのおさらい方々海の景色に専念するものの、雨の中ではやはり厳しいものがありました。


11:18、雁ノ巣に停車。駅の南北は海という立地ですが、海岸まではどちらも距離があるので、宅地の中にある小駅という印象です。すぐに発車しないので駅の時刻表を見ると停車時間が2分あることがわかり、あわてて下車。小雨の折り、最低限の撮影となりましたが、思いがけず香椎線の駅の乗り降りを増やすことができたのは幸運でした。

雁ノ巣駅名標。当駅のキャラクターは「のすたん」(+頭上の「がんさん」)。
香椎行き普通列車雁ノ巣11:18着-20発)
「DENCHA」車内ディスプレイ(雁ノ巣駅停車中)

行き違いの列車を待ち、定刻通り11:20に発車。終点の香椎まで乗ったら、次は香椎線の第二部に臨みます。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#3889+3890 福工大前&西鉄新宮(2023.11.6)

赤間から普通列車で20分余り、次に降りたのは福工大前(9:47着)でした。当駅で下車したのは、新宮町のコミュニティバスに乗るため。隣の新宮中央からも出ていますが、時間が合いそうで合わず。福工大前からは9:58発があり、それで終点まで乗ると行程がうまくつながるという話です。

二日市行き普通列車福工大前9:47発)
福工大前の両隣は、新宮中央九産大前といずれも漢字4字駅。福工大前はかつて筑前新宮だったので4字という点では変わりませんが、JR発足時は古賀、筑前新宮、香椎の順だったので4字駅が続くようになったのは近年におけるちょっとした変化と言えます。
福工大前駅外観
新宮町コミュニティバス「マリンクス」に乗車。JR福工大前駅9:58発のところ、1分遅れでした。

乗車したのは「山らいず線」の西鉄新宮駅行き。時刻表通りであれば10:09に着き、西鉄新宮を10:13に出る貝塚行きに間に合います。我ながら上手い乗り継ぎだと思ったのですが、「コミュニティバスあるある」とも言うべき遅れの累積で10:13が危うい感じに。青で直進できるところを右折待ちのトレーラーに進路を塞がれ、交差点待ちが長くなるといった一件もあり、終点到着は何と10:12・・・目の前に西鉄電車が停まっていて、駅舎もすぐ傍と思いきや、よく見ると西にさらに向かった先。もはやこれまでと思いつつ、とにかく約100m走り、簡易改札機にICカードをタッチ。この時点で10:13だったようで、結果的には滑り込みで間に合いました。きっぷを買うなどしていたらおそらくアウト。ICカード対応の改札機に救われた形です。

西鉄新宮駅外観。左に小さく見えるのが駅舎。
入場時にあわてて撮影。疾走感のある1枚になりました。駅舎外観の写真を撮る余裕はありませんでした。
600形608号車(1964年製)の車内の様子。後方車両はしばらく貸切状態で乗車できました。先頭(貝塚方)は659号車。
発車後に改めて構内踏切などを撮影。10:13発が踏切にかかる番線からの発車だったら乗れなかったと思います。

乗ってすぐに発車という訳でもなかったので、若干の余裕はあった模様。ともあれ1分間での乗り換えは稀に見る離れ技です。次の貝塚行きは10:28なので、大あわてするほどでもなさそうですが、10:13発でないとこの後のプランが成り立たなくなるので、これでひと安心。西鉄香椎まで乗り、西鉄貝塚線の未乗区間西鉄新宮~唐の原)も晴れてクリアとなりました。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#3888 赤間(2023.11.6)

11/6は、JR九州の「鉄道株主優待券」(1日乗車券)を使っての乗り降り旅へ。青春18きっぷと違い、別に特急券を買えば特急列車も新幹線もOKというのがありがたく、小倉を発つ際の最初の列車でその利点を活用することにしました。

この日の一大テーマは福岡県内のJR線完乗。1日乗車券+特急でより遠くへというプランも考えましたが、とにかく九州は未乗区間が多く、特に福岡県にそれらが点在していたので今回は同県メインで。そんな訳で小倉8:44発の特急「ソニック」(8号)で向かったのは至って近距離、赤間でした。9:11着なので、30分に満たない乗車。より長く乗って次の停車駅の香椎までという行程でもよかったのですが、鹿児島本線の小倉~博多の中間辺りに位置する特急停車駅*1はどこも下車したことがなかったので、この機会にというのが一つ、特急で時間短縮した上で次の乗り換えという点で当駅が時間的にちょうどよかったというのがもう一つ・・・ともあれ赤間での降り乗りはちょっとした布石となりました。

特急「ソニック8号」(赤間9:12発)
門司港行き区間快速。9:09発のところ4分遅れ。
赤間駅発車標。博多方面は概ね平常、小倉方面は遅れ気味でした。
赤間駅外観(北口)。駅名の表示も赤色。

赤間と来れば赤ということなのか、エスカレーター通路には鮮やかな赤い円柱が並び、なかなかの見映え。宗像大社へのアクセス駅の一つということもあってか、参道を模したデザインにしているのかも知れません。

北口エスカレーター。赤い柱が目を惹きます。

次に乗るのは9:24発の二日市行き。赤が基調の813系で博多方面に向かいます。

二日市行き普通列車赤間9:24発)



「鉄道株主優待券」(1日乗車券)と「B特定特急券」(小倉→赤間

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

*1:赤間と同じく、東郷と福間も一部の特急が停車。自由席特急料金はいずれも600円。

#3886+3887 競馬場前&旦過(2023.11.5)

路線バスを使えば11/5は無料で移動できる訳ですが、黒崎から小倉というのはなかなかハードルが高く、八幡駅二島駅の辺りで乗り換える必要があり、乗車時間も1時間超。ここはさすがにJRでということにし、早めにホテルに戻り、ひと休みしてから次の無料デー対象に臨みました。

北九州高速鉄道北九州モノレール)に乗るのは、今回が三度目。1990.11.24に片野→小倉(現・平和通)、2002.10.27に小倉→企救丘と乗りましたが、フリーきっぷでの乗り降りではなかったので、駅数のカウントは乗った駅と降りた駅のみ。せっかくの無料デーなので、少しでも未乗降の駅を訪ねようというのがこの日の趣旨です。

何だかんだで20時台になってしまったものの、21時台までは10分間隔で出ているのであわてる必要はありません。出入り自由の自動改札を通り、小倉20:20発に乗車。夜間につきあまり遠くまで行くのも何なので、程よいところで10分ほどで着く競馬場前で降りてみることにしました。20:30着です。

駅名の通り、西側には小倉競馬場が広がり、ホームからもその一部が見られるのがポイント。暗い中では何とも言えませんが、とにかく競馬場前に来たという実感は得られます。当駅は競馬場の他に、北九州市立大学陸上自衛隊小倉駐屯地にも近いので、利用者数は多そう・・・と思いきや、全13駅のうち下から数えた方が早い順位でした。

競馬場前駅ホームからの眺め
小倉行きモノレール(競馬場前20:34発)
競馬場前は小倉からも企救丘からも250円。券売機には「改札口で乗車券をお取りいただきご乗車ください」の貼り紙。
こうした運行表示があるのも北九州モノレールのポイント。前駅の守恒は20:43発なので定刻通り。

競馬場前からは小倉方面へ。20:34発ではあわただしいので、20:44発に乗り、旦過をめざしました。城野か香春口三萩野で降り、路線バスを組み合わせて移動する手も考えましたが、無理せずモノレールに専念することに。20:53に着き、競馬場前で配られていた無料デー用の乗車券を回収箱に入れ、駅を出ました。

旦過駅駅名標
小倉行きモノレール(旦過20:53発)
自動改札機の前には無料デー用の乗車券箱が設置。入場時はここから乗車券を取って、改札通路を通ればOK。

隣の平和通までは営業キロでも0.3kmという近さ。旦過市場まで行くと大回りになるので、魚町ルネッサンス通りなどを通って平和通に向かい、そこから小倉まで乗って北九州モノレールはお開きとしました。小倉到着は21:16。結果的に約1時間のコースだったことになります。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#3885 筑豊中間(2023.11.5)

筑豊直方から黒崎駅前まで直行すると、時刻表上は15:50発→16:24着。出だしは順調でしたが、無料デーということもあってか進むにつれて乗客は増え、極め付けが木屋瀬でのラッシュでした。当駅周辺で行われた「筑前木屋瀬宿場まつり」が終わった頃合いだったため、帰りの客で車内は満員に。これで気軽な感じでの降り乗りは難しくなり、されどこのまま終点まで乗って行くのも賢明ではない状況となりました。

車庫のある楠橋で一旦降りてはみたものの、駅周辺にこれといったものはなさそうだったので再度乗車。主に平日と土曜には区間運転の起点・終点になる筑豊中間であれば何かあるだろうと考え、とりあえず下車することにしました。降りる際は案の定ひと苦労です。

黒崎駅前行き列車。16:06発のところ数分遅れ。

次の黒崎駅前行きが15分後に来るというのはわかっていたので、間隔が狭まる分、多少はゆとりも...との読みも。ただし、降車時点で数分遅れだったため、次が定時で来るかどうかは不透明。様子を見つつ、駅下のスーパーで過ごし、早めにホームに戻りました。反対側ホームに16:18発の筑豊直方行きが来るのに合わせて待機しましたが、これがなかなか現れず・・・結局、黒崎駅前行き(16:21発)の方が早く姿を見せ、1分遅れでの着・発となりました。

筑豊中間駅上り時刻表。11/11の改正前の時刻表なので、平日と土曜は日祝に比べて多め。改正後、黒崎駅前~筑豊中間の区間運転は土曜・日祝はなくなりました。
筑豊中間駅下りホーム。ホームは上りと下りで離れていて、下りホーム側へは構内踏切を経由。
筑豊中間駅出入口。ホームは築堤の上にあるため、地上部からは階段で。駅舎はありませんでした。
黒崎駅前行き列車(筑豊中間16:21発)。3000形3005号でした。車両後方に、当駅折り返し列車のための渡り線が見えます。

概ね予想通り、車内の混み具合はほどほど。立ったままではありましたが、その分車窓はしっかり楽しめ、東中間から熊西までの10の駅も見るなり撮るなりできました。丘陵地や小刻みなカーブ区間路面電車タイプの車両が走り抜けるというところがまた何とも。今度はここぞという場所で走行シーンを見送りたいものだと思うのでした。

最終的には結構な数の乗客を乗せて、黒崎駅前に到着。16:39着のところ、遅れは5分に拡大していました。時刻表通りであれば、当駅折り返しで16:45発の筑豊中間行きに。乗車待ちの長蛇の列ができていたので、すぐの発車は難しいと思っていましたが、16:47には動き出し感服した次第です。

黒崎駅前で折り返し、16:45発の筑豊中間行きに。それなりの人数が乗り込むも2分遅れで発車。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#3884 筑豊直方(2023.11.5)

直方駅東口周辺では「車寄せフェスタ2023」や、石炭記念館の出張展示があり、さらに明治町商店街、古町商店街など、商店街単位でセールや催事が展開。時間的余裕は少なからずありましたが、次はまた無料デーに乗じて北九州市に戻る行程が控えていたので、その電車の時刻に合わせて動く必要がありました。

北九州市内を一部でも経由する交通機関が無料ということで、市外からの乗車でもフリーだった一つが筑豊電気鉄道筑豊直方黒崎駅前は大人片道440円なので、これが無料となればありがたいことこの上ありません。

という訳でその黒崎駅前行きに乗るべく、商店街エリアを後に。直方駅から筑豊直方駅までは実は何となく離れていて、最短の徒歩ルートだと約750m。幾分ペースアップして、15:50発に間に合う形になりました。

筑豊電鉄の路線(筑豊電気鉄道線)は今回が初。ただし、西鉄北九州線が廃止になる前、1990年11月に小倉駅前~黒崎駅前は乗車したため、筑豊電鉄の駅でもあった黒崎駅前については一応乗降記録上はカウント済みとしていました。

そんな訳で今度は筑豊電気鉄道線の起点・終点から黒崎駅前をめざすことに。無料デーのおかげでまたとない機会を得た格好です。

鉄道敷設の免許を受けては失効という経緯を持つ直方から西の鉄道計画。ルート案はその都度異なるものでしたが、博多方面をめざしていた点では同じで、その計画の名残とも言えるのが道路を境に断面状になっている箱型の駅舎・・・線路が道路を跨いでいればまた違った外観になっていたところ、その終端部が見事なまでに途切れていて、一驚というか一興というか。とにかく印象的な形状になっているのでした。

筑豊直方駅外観
筑豊直方駅終端部
駅出入口は終端部の下。高架駅の場合、ホーム中央部の1階に改札や出入口があり、その前にロータリーといったパターンが言わば定番な訳ですが、当駅はまるで当てはまらず...

その途切れた下にある出入口から階段を上がると乗降場(ホーム2面)という構造もまた特徴的。高架のホームを路面電車タイプの車両が発着するのも当駅の見どころの一つと言えるでしょう。

筑豊直方駅発、日中時間帯の列車は平日と土曜が2本程度、日祝は3本。11/11にこれが改正され、同時間帯は平日と土曜も20分間隔に。
筑豊直方駅ホーム。2面2線ですが、発着で使われるのは屋根がある北側ではなく、屋根なしの南側が専らなのだとか。
筑豊直方駅北東側の眺め。線路は直線で進み、遠賀川を越えます。奥の山並みは金剛山
筑豊直方15:50発、黒崎駅前行き。3000形3003号「赤電」塗装でした。

同じ路面電車でも岡山電気軌道の「運賃無料DAY」の時と違って、比較的穏やかな状態で筑豊直方を発車。この時点では定刻通りでした。このくらいの混み様であれば、途中駅での降り乗りも容易だろう...乗ってからしばらくの間はそんなことを考えていた次第。ところが乗車して5分後にはこれが覆されてしまうのでした。

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

#3883 直方(&福北ゆたか線フェスタ2023)(2023.11.5)

若松から終点まで乗り、直方には13:36に到着。これで筑豊本線の未乗区間は直方~新飯塚桂川~原田となりました。残る区間をこの日のうちに少しでもという手もありましたが、11/5は「福北ゆたか線フェスタ2023」の開催日。北九州市の「地域公共交通市内1日無料デー」との兼ね合いでこのイベントには是非と思っていたので、直方で下車し、会場に向かいました。

直方駅ホーム(1番線に入線)
直方駅発車標。引き続き13:50発で新飯塚まで行って戻って来る手もありましたが見送り。「福北ゆたか線フェスタ2023」を優先しました。

平成筑豊鉄道のホームも含め、ただでさえ広い直方駅*1。会場の直方車両センターは西側の留置線などを越え、西口のロータリーからさらに南に進んだ先でした。改札口から会場入口までは300m余り。車両センターを含めた構内のスケールはなかなかのものがあると思います。

直方駅外観(東口)
東西通路から見た直方車両センター(福北ゆたか線フェスタ2023会場)

先に東口を少し散策してから西に廻ってきたので、会場に着いたのは14時。休憩用として公開していた817系車内で過ごし、「運転士時刻表ガチャ」(500円)を買い、長崎県ブースで話を聞き、DE10-1756+マヤ34-2009を見物・撮影し...といった具合で、30分余りの滞在でした。各種体験イベント(有料)は今回はパス。この日は「直方五日市」に関連した催しもいろいろあったので、次はそれらをめざすことにしました。

直方車両センター検修庫。「キハ147-58」などを間近に見物できました。ちなみに検修庫内部の見学は有料。
カプセルトイ「運転士時刻表ガチャ」。イベントに合わせて第1弾から第3弾の全機が集結。せっかくなので、第1弾をガチャしました。
ガチャで引き換えたのはケース付きの運転士時刻表(博多→直方の普通列車:系統番号244)。裏を返すと、直方→博多の快速列車(系統番号465)。この手の現物が500円とは驚きです。
高速軌道検測車「マヤ34-2009」。2009号車は1978年製。マヤ34形全10両のうち、今も現役で運用中なのはこの1両のみ。
1977年製のDE10-1756。黒色塗装になったのは2013年。
DE10-1756+マヤ34-2009。両機とも所属は熊本車両センター。検測ついでに直方に来て、イベントで晴れ姿をということのようで。
来場記念に817系とDE10-1756をズームで撮影

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

*1:平成筑豊鉄道が1面2線、筑豊本線が2面4線。計3面6線です。

#3882 若松(2023.11.5)

2022年は11/3に岡山市の「運賃無料DAY」、11/5の倉敷市の「路線バス・臨鉄無料デー」に合わせ、岡山電気軌道水島臨海鉄道の完乗プランを敢行。2023年も同様の取り組みが各地で見られる中、目を付けていたのが北九州市の「地域公共交通市内1日無料デー」でした。

今年3回目となる無料デーは11/5。朝早くに東京を出て、小倉には11時半過ぎに着き、午後以降にその無料デーに乗じることにしました。

北九州市内でまだ乗ったことのない路線や区間はいくつかあって、JRでは若松線が筆頭格。若松線区間を含め、筑豊本線で見ると若松~折尾~直方~新飯塚原田線区間桂川~原田が未乗でした。これら区間になかなかご縁がないのは、若松線がいわゆる盲腸線で、起点・終点の若松にアクセスしにくいことが最たるところ。その突破口となったのが今回の無料デー(+バス)という訳です。

ホテルに荷物を預け、小倉駅北口界隈をブラブラ。若松駅に近い停留所を通る市バスは小倉駅新幹線口12:15発でした。高速道路や若戸大橋を経由し、バスは15分ほどで大橋通りに到着。駅までは150mほどですぐに着きました。

若松駅外観

石炭を積んだ貨車が大挙、集結する貨物ターミナル駅の歴史を持つ若松駅。その操車場跡地の東端には、モニュメントとともに往時に石炭輸送等で活躍したSL「9600型19633号」が静態保存されています。駅出入口からSLのある場所までは150m余り。この辺りも構内だったとするとその広さはかなりのものだったことがわかります。駅舎の別室に目立たない状態で展示されている配線図などを見てもそれは瞭然。駅舎内の展示物の一つ、「若松市鳥瞰図」*1でも、広い構内と数多の貨車が描かれています。

SL「9600型19633号」。久岐の浜広場の一隅で、風雨にさらされる状態で展示されています。設置、公開されたのは1989年3月のようです。
若松駅操車場跡碑など。モニュメントは、SLの後方にあります。解説によると、1954年時点で東西約3km、面積約35万平方kmの広さだったとか。石炭をメインとした貨物取扱量は1940年に年間約830万トン。国内最大の取扱量だったとあります。
若松駅配線図(年月不詳)。線路総延長31.747km、構内最大幅員230mといったところに壮大さを感じます。
9600型19633号の解説など。同機は1917年製で、若松エリアには1950~1973年に在籍。
若松市鳥瞰図」など。鳥瞰図左側が洞海湾。湾の奥には無数の帆船、手前に貨物船が描かれているのがポイント。貨物駅は貨物船が行き来する範囲にあります。
駅舎内には石炭の実物展示も

貨物駅としての役目を終えた後、今は1面2線のみと実にコンパクトな駅に。かつての広大さを思い描きつつ、ホームの長さにその歴史の片鱗を見る・・・そんな過ごし方ができるのも当駅の特長と言えるでしょう。

直方行き普通列車(若松12:59発)

乗車するのは12:59発の直方行き。819系「DENCHA」でした。JRは無料デーの対象外ですが、この時は未乗区間をこなすのが優先。終点まで行くことにしました。

若松駅構内。後方が操車場跡。今は「久岐の浜シーサイド」の住宅棟が並んでいます。


以下は、市バス車内での撮影分です。

「地域公共交通市内1日無料デー」の掲示。無料対象は、西鉄バス、市営バス、北九州モノレール筑豊電鉄関門汽船
若戸大橋からの眺め(戸畑側)

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム

*1:吉田初三郎、1933年作。この若松市のほか、戸畑市八幡市の鳥瞰図三点は、ゼンリンミュージアムの企画展「くきのうみ~近代産業の中心地 若松・戸畑・八幡~」(→参考で12/28まで見ることができます。

#3881 蔵王(2023.10.15)

JR東日本エリアの「鉄道の日」関連イベントの情報(→一例が出揃ってきたタイミングで、満を持して「どこかにビューーン!」にトライ。イベントが多めな10/14を出発日とし、開催地と候補地とができるだけ一致することを条件に納得が行くまでシャッフルに臨み、いわて沼宮内、山形、盛岡、長野が候補に挙がったところで申し込みました。これら4駅であれば何かしらの鉄道イベントにアクセス可能。9/23の申込後、9/24には行先が決定・・・山形でした。

かくして、10/14~15で山形の旅へ。初日は「2023 YAMAGATA 鉄道まつり」で、レールスターの乗車体験、投排雪保守用車「ビッグロモ」の見物などに参加し、ある程度の成果を得ることができました。せっかく山形まで来たので、仙山線などの未乗降駅をめぐるプランも考えましたが、10/14は市の中心街でも「街なか賑わいフェスティバル2023」といった催しがあり、それをメインに。宿泊先はかみのやま温泉のホテルにしたので、山形市役所から宿の近くまで山交バスで直行しました。

という訳で駅を訪ねる旅は最低限。かみのやま温泉駅からホテルまではそこそこ距離があったので、10/15もバスで山形駅方面に向かうことにし、その途中で降りてひと駅分だけ列車に乗るプランを敢行しました。

降車した停留所は蔵王駅口。10:50頃でした。ここから山形線蔵王駅までは300mほど。あいにくの雨天、かつ雨が強めだったこともあり、バス停近くのスーパーなどで雨宿りがてら時間を調整してから駅に行きました。乗る列車は11:21発の山形行き。駅での滞在時間は15分ほどと余裕がありました。傘は持っていたので、ホームの端まで歩いてもよかったのですが、1泊モードの荷物ともどもではさすがに... 濡れずに済む範囲での見物、撮影は一応できたので、今回はそれで良しとしたいところです。

蔵王駅外観。名駅舎だと思います。
普通列車は上りも下りも概ね1時間に1本。上りは早朝の一本が福島行きで、その他は全て米沢行き。下りは全列車が山形行き。
跨線橋で待機し、米沢行き普通列車(11:12発)を撮影。上りホーム、下りホームとも駅出入口との行き来は階段&跨線橋で。
山形行き普通列車蔵王11:21発)


山形到着は11:26。30分待てば、左沢線の列車が出るのでそれで同線の未乗降駅を一つ二つという手もありましたが、雨の中では厳しいと考え、一旦山形で下車。自由通路を歩きだすと、ちょうど式典らしきものが始まるところでした。題字を見ると「JR山形駅の発車メロディ変更セレモニー」とあり、開会は11時半。山形市長、JR東日本東北本部長のご挨拶などを聞くことができました。発車メロディー関係のセレモニーとはまた珍しい。1992年に導入したオルゴール調の花笠音頭をリニューアルし、山形交響楽団演奏の花笠音頭を収録したバージョンに変えるのを記念した式典でした。とりあえず改札を出たのは正解だったと思います。

「JR山形駅の発車メロディ変更セレモニー」での山形市・佐藤孝弘市長の挨拶シーン

alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「二人のPartiton」用》 alphapolis ranking banner 《鉄道系短編小説「海線丘線」用》 鉄道コム