近鉄田原本線は、路線としては独立していますが、橿原線の田原本、生駒線の王寺とは連絡できる距離にあるため、今回の行程のように、橿原神宮前〜田原本−西田原本〜新王寺−王寺〜生駒と乗車した場合は、通し運賃の扱いになり、橿原神宮前〜生駒は540円になります。フリーパスを使っている場合は、あまり意識する必要はない訳ですが、仮にこれらの区間を分けて計算すると、橿原線(250円)+田原本線(290円)+生駒線(290円)で、合計830円なので、540円という設定は破格。桜井や大和八木から生駒、または東大阪市の近鉄各駅に向かう途中で、田原本と王寺でちょっとした用事がある人なら、これは使えるルートでしょう。そのせいかどうか、新王寺行きの列車はほどほどの乗客を乗せ、新王寺でもそれなりの人数が降りて行ったのでした。
約10km、時間にして19分の旅は、早いような遅いような…でした。生活の足でありながらも、ローカル感*1はたっぷり、という田原本線の特性から来る感覚と言えそうです。
新王寺には16:46着で、王寺を発つのは16:55です。駅前の商業施設などでゆっくりしてもよかったのですが、帰る先は「津」なので、寄り道は無用。生駒線の車窓を楽しむ上でも、暗くなる前に移動する必要がありました。
生駒から先についても、できるだけ時間的なロスが少ない乗り継ぎが求められます。ただし、大和八木から東に向かう列車が限られているため、生駒(17:45発)〜大和西大寺(17:54着−55発)〜大和八木(18:16着−24発)という行程を組みました。生駒線で北上し、生駒に着いたのは17:19。生駒では20分以上あった訳です。
今回の近鉄週末フリーパスは、「生駒ケーブル」にも乗車できます。その20分で隣の宝山寺までの往復ができればもちろんトライしましたが、そう都合よくは行かず、仮に上って下ってをやるとすると、すっかり遅くなってしまうため、乗車は見送り。代わりに「入場」することにしました。入場券は150円なので、その分まず得したことになりますが、開業95周年記念で、8月から復刻復活運転している「白樺号」が留置してあったのも、かなりの特典と言えます。(→参考記事) 近くで見物・撮影できて、ありがたい限り。パスのおかげです。
*その駅、「鳥居前」は、生駒駅とはもちろん別なので、駅ログの乗降記録として加えてもいいのですが、ケーブルカー、ロープウェイなどはカウント対象外としているため、ここでは番外。おまけ扱いになります。