期せずして、雪中を走る北陸鉄道に乗ることができた訳ですが、この時間になるとさすがに暗くなってきて、沿線風景をはっきりと見ることは叶いませんでした。終点の野町には17:45に着き、外に出ると再び雪に見舞われます。ここから先、いよいよ宿に向かう訳ですが、野町が坂の町であることを知らなかったばかりにちょっとした苦労を強いられます。歩く人が少ないせいか、歩道は大雪。「雪+傾斜」で足元が滑り、思うように進めなかったのです。
かつて北陸鉄道の金沢市内線が通っていたと思われるその坂道から一歩路地に入ると、実にひっそりとした佇まい。すでに宿は近かったので、そのまま平坦な路を雪を踏みしめながら歩き、ちょっとした旅情にふけるのでした。野町に来てよかった、と思ったのは、その後も雪の路地を歩き、にし茶屋街〜野町広小路〜寺町と趣深い探訪ができたことに尽きます。(ただし、あまりの雪で犀川の河畔まで行けなかったのが心残り...)
そんな坂のある暮らしに路面電車はきっと重宝するはず。昔の路線で言うなら、野町四丁目*1〜犀川大橋(または寺町)までLRTを走らせる、というのはあっても良さそうですが、どうでしょうね。