乗り降り記録ブログ[駅ログ]

全国の鉄道駅の乗り降り記録を綴ります

#4020 天竜二俣(2024.8.25)

貸切列車は天竜二俣まで。着いたのは11:06頃で、乗ってきた車両を見送ったら一旦駅の外に出るなどの自由時間があり、その後に各種体験・見学といった流れでした。11:20頃、貸切列車降車時と同じ3番線へ。5分ほど待っていると天竜二俣止まりの列車掛川10:33発)が姿を見せました。貸切列車を追う形で走ってきたので、車両は掛川駅で待機していたTH2102「キハ20色塗装」。通常であれば天竜二俣に着いた後に車庫線でひと休みするところ、その回送運転を応用して体験乗車に充てるということのようでした。よく考えたものだと思います。

天竜二俣駅下りホーム(東側)から見た車両基地。扇形車庫、転車台、運転区事務室などがあります。当駅にある国の登録有形文化財は実に10件。正しく「文化財の駅」です。
下りホームから見た上りホームと駅舎。文化財としての登録は「天竜二俣駅上り上屋及びプラットホーム」「天竜二俣駅本屋」で2件分。下りホームも「天竜二俣駅下り上屋及びプラットホーム」が登録有形文化財です。
貸切列車の運転を終え、車両基地に向かうTH2108(11:10頃)
右奥が下りホーム、中央が上りホーム。駅舎側にはSL風「ミニトロッコ」もあり、自力で走行できます。
文化財の「駅本屋」壁面にはイベント等の掲示物がいろいろ。推しはやはり「ゆるキャン△×静岡県」のようで。
天竜二俣駅外観
腕木式信号機も当駅の見どころの一つ
駅名標の表記は期間限定で「第3村」。コラボ企画「エヴァンゲリオン×遠州鉄道・天竜浜名湖鉄道」の一環です。
TH2102「キハ20色塗装」車両。これに乗って、入換線や転車台へ。

一般客を降ろした後にツアー客が乗り込む段取りで、それほど待つことなく発車。構内入換線の行き来、洗車機の通過、乗ったままの転車台転回と、気動車1両だからこそできるワンパッケージかつ円滑な構成で、感心しつつ楽しみつつといった感じでした。

入換線の行き来を経て、いよいよ洗車機と転車台へ。右の一団は「転車台&鉄道歴史館見学ツアー」(10:50~の回)の一般参加者だそうで。
転車台乗車体験中の様子(駅方面を撮った一枚)。洗車後につき、ところどころ歪んだ写りに。

体験乗車は11:40頃に終了。解散予定時刻は12:30とのことだったので、それまでの間が転車台の実演、扇形車庫内の見学・撮影、車庫併設の鉄道歴史館の入館、運転区にある事務棟・浴場・高架貯水槽などの見学といった時間になります。多少駆け足なところもありましたが、解説を含め充実した50分だったと思います。

「機関車転車台」。こちらも登録有形文化財。1940年製で今なお現役。
体験乗車で乗ったTH2102を載せての実演。両運転台の車両なので、転車台を使って向きを変える必要は本来はなし。車庫入れ時の切換用で使っているのだとか。
転車台付近の腕木式信号機と「ロンギヌスの槍」。槍が設置されたのは2023年の8/10だったので一年が経過。終了日は未定とのこと。
登録有形文化財の「機関車扇形車庫」内部。地産の木材を主に使った車庫で、一部に鉄板を使用。転車台同様1940年製で、今もしっかり機能しています。
鉄道歴史館でのパネル展示の一つ「天竜浜名湖鉄道の歩み」。前身の国鉄二俣線の歴史は1935年~ですが、三セクになった天竜浜名湖鉄道の歴史は1987年~。浅いとは言っても37年・・・いろいろあったことが一目でわかります。
鉄道歴史館の一隅には「ゆるキャン△」メインキャラクター(志摩リン、各務原なでしこ)のスタンディパネルも。SEASON3(左)とSEASON2(右)でのデザインの違いがわかります。
天浜線ラッピング車両」(2024年7月現在)。12両もあったとは!
「運転区浴場」。かつてSLが走っていた時代は、機関士らがここで煤などを落としていたというから現実味があります。今はヘッドマークの展示コーナーとして活用中。運転区では浴場の他に、高架貯水槽、揚水機室、事務室、休憩所が文化財として登録されています。

駅までは登録有形文化財の見学をしながらの徒歩移動。駅舎を出たところで解散となりました。その後は、ツアー参加者向けの「天浜線グッズ&鉄道部品即売会」で品定めするもよし、駅舎内の「てんはまや」で買い物するもよし。参加特典の一つ「犬釘」の現物は、即売会の脇で番号札ストラップを返却するのと引き換えということで、重い物は最後の最後に・・・この辺の要領はおそらくJR東海ツアーズ流のオペレーションでしょう。ガイドツアーの実績豊富な天竜浜名湖鉄道、ツアーの仕切りや運営に長けたJR東海ツアーズ。両社の良さや強みを巧みに活かしたコラボ企画で、2024夏のいい思い出になりました。

天竜二俣駅ホーム。左が掛川行き「ぶんぶん号」(12:46発)、右が新所原行き「花のリレー・プロジェクト号」(12:48発)。

これで天浜線の未乗区間のうち、掛川市役所前天竜二俣はクリア。残るは天竜二俣西鹿島(2.3km)です。

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